2025/06/20
今日、80台の女性が来られました。いつも補聴器を使われていて、定期的に当院に通院しています。付き添いの家族から、最近耳が良くなってきているみたいだから、聴力検査をしてほしいと、言われました。
通常の聴力検査では、残念ながらあまり変化はありませんでした。むしろ、加齢によりやや悪化してくらいでした。
皆さんは標準語音明瞭度検査を知っていますか?
この検査では、検査用のヘッドホンから、音ではなく、ア、イ、ウなどの言葉が出てきます。この検査結果が悪いと、音は分かっても、何を言っているか分かりにくいことになります。その場合は、耳の障害以外に、脳の理解度が低下していることも少なくありません。
先ほどの方はこの標準語音明瞭度検査で著名な改善が認められました。約半年前は最高語音明瞭度が65%でしたが、今回は満点の100%まで改善していました。
当院では、このような患者さんが少なくありません。
難聴が認知症になる最大のリスクであることは、WHOから既に報告されています。
補聴器で良く聞こえるようになれば、認知症の予防になるだけでなく、脳の機能が良くなることもあるようです。