2025/11/17
私は、最近声がほとんど出なくなりました。
診療にも差し障るようにようになって、患者さんにもご迷惑をおかけしました。
原因は、少し風邪気味の時に、高齢者の患者さんの診察が続き、大きな声を繰り返し出していたことです。のどが切れるような痛みが出て、声がだんだん出なくなりました。
病名は声帯炎(喉頭炎)。声帯の粘膜が裂けて、一部めくれ、出血していました。
通常ならば、5日くらいで治りそうなところ、10日以上かかってしまいました。
本来なら、声をあまり使ってはいけません。でも、声がどんなにかすれても、毎日、診療の中で喋り続けざるをえなかったのです。
特に、高齢者の患者さんは耳が遠く、大きな声で、繰り返し説明をする必要がありました。
私は患者さんに対し、病気になった原因と再発しないためのアドバイスをするように心がけてきました。
でも、患者さんの仕事や日常生活の中では、そんなことは分かっていても、できないから病気になった、とも言えます。理想的なことと現実はかけ離れていることは少なくありません。
それを十分に理解しないで、私はアドバイスをしてきたような気もします。反省するとともに、これからは、患者さんによって説明の仕方を、今まで以上に変えていきたいと思います。
今回の失敗を次に生かします。
1つはアドバイスカードをつくり始めました。気をつけて欲しいことを、今まではダラダラと話してましたので、声を使いすぎていました。
また、患者さんからすればしっかりと聞き取れてない部分もあったり、忘れてしまうこともあると思いますので、1番大切なことメモにしてお渡しできたらいいと思っています。
もう一つは、高齢者の方や難聴の方は、私が説明した部分の全てを聞き取ることがなかなかできなかったと思います。ですから、何度も繰り返し質問をされるのでしょう。
その方にも難聴者のためのカードをお渡しできるようにしたいと考えています。
失敗は誰にでもあります。なぜ失敗したのかをしっかりと分析し、同じことを繰り返さないようにすることは最も重要です。
でも、それでは充分とは言えません。そこから何かを学び、より良いものを考えて、それを速やかに実践することが成長するには必要です。
そうしなければ、ただのバカをしただけで終わってしまいますから。
