2026/03/03
横になると咳が出る患者さんが少なくありません。今回は主な原因とその対策を説明していきます。
①横になると直ぐに咳が出る人は、もともとのどが乾燥していることが多いのです。のどの粘膜が乾いてくると、ベタベタになって、隣の粘膜同士が張り付き、のどの空間が狭くなるため、苦しくなるのです。そこで、咳をしてくっついてしまった粘膜を引き離そうとします。睡眠前に少し水を口に含んで、ブクブクして飲み込んで下さい。睡眠中の加湿器の使用もお勧めです。
②副鼻腔炎、花粉症、ほこりによるアレルギー、感冒などで鼻水が鼻の中に溜まったままになっていることがあります。その場合、横になると、たくさんの鼻水がのどに流れて、咳が出ます。これは、鼻水が気管に入らないようにするためでもあります。ちなみに少しの鼻水では嚥下反射により、知らず知らずのうちに飲み込んでしまうので大丈夫です。ただ、嚥下機能が落ちていると、鼻水は気管に流れてしまい、誤嚥性肺炎に繋がり、高齢者の死亡原因の1つになります。そのため、嚥下機能の検査が必要になることもあります。
花粉症は昼にくしゃみと鼻水が多く、夕方から夜は鼻づまりが出やすくなります。ハウスダストやダニにアレルギーでも睡眠時に症状が悪化することが少なくありません。検査と薬が必要な場合も有ります。
③睡眠の途中に咳が出る方は、口呼吸で喉が乾燥するためです。睡眠時のある程度の口呼吸は心配有りません。でも大きな口を開けている時間が長かったり、冬など寝室の空気が乾燥していると、のどが乾燥して、①の状態になってしまいます。枕が低すぎ、アルコールを飲みすぎ、疲れすぎ、体重が増えてきた場合には、口が大きく開いて、いびきの原因にもなりますので注意して下さい。疲れが取れにくい場合や昼間の眠気が有る場合には、睡眠時無呼吸症候群のことが少なくなく、交通事故や死亡にも繋がることがあり、検査が必要です。
④喘息は夕方から夜にかけて、しつこい咳が出ることが多いのです。喘息の咳は、夕方から睡眠前に既に咳が出やすく、季節の変わり目や天気が急に変わる時期に悪化しやすいです。呼吸が苦しくなり、胸でヒューヒュー音がすることもあります。これは狭くなった気管支に空気が通過するため、主に呼吸を吐いた時に症状が出ます。放置せずに治療を受けましょう。
