横浜市南区弘明寺のアレルギー科・耳鼻咽喉科
いでい耳鼻咽喉科医院

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耳が痛い、かゆい、つまった感じがする

夏になるとこのような症状を訴える患者さんがたくさん来られます。外耳炎の典型的な症状ですが、今年は少々状況が違います。
外耳炎とは、耳の穴の入り口から鼓膜までの皮膚の炎症です。たいていは風呂上りなどに耳かきをやり過ぎたか、子供ならば水泳の後におこります。今年は特別に学校で水泳の授業が全く無いため、外耳炎の子供は例年よりも少ない傾向があります。
本来耳かきはあまりしなくてもいいはずですが、やり過ぎると皮膚にキズが付き、そこに細菌かカビが付いて痒みが出て、更に耳かきをしてしまいキズが深くなって、ウミが出てきます。そうなるともう耳かきはやめられなくなり、更に病状は悪化し、聞こえも悪くなっていきます。
外耳炎が夏に多いのは、暑くて汗をかきやすくなり、耳の中も濡れてジメジメしてきてしまい痒みが出るからです。
アレルギーのある方は特に痒みが強くなる傾向があります。
今年は新コロナの影響でマスクを付けている人が多く、暑さをより感じやすく、汗が増えてしまいます。また、最近ではイヤホンで音楽などを聞いている人もたくさんいて、耳の中の汗が蒸発出来ずに残り、外耳炎が起こりやすくなります。ストレスが多くても汗をかきやすくなります。今年は長梅雨でしたが、湿度が高い日は汗が乾燥しにくくなります。
外耳炎と診断される患者さんの多くは耳かきのやり過ぎがいけないことは充分に理解しています。でも、痒みがあってかかずにいられないのです。痒みは痛みよりも我慢が出来ない症状であることが医学的に知られています。ですから、当院では痒みの原因を患者さんと一緒に見つけ、痒みが起こらないことを目指しています。痒みがなくなれば、無理なく耳かきをやめられますし、はるかに早く治ります。また患者さん自身が気をつけて、外耳炎が再発することはなくなります。病気は何でも患者さん自身の努力も大切ですから。
他院で治療を受けても治りにくいという外耳炎の患者さんもいらっしゃいます。その場合はたいてい痒みの原因を解決していないことが多いのです。でも、昨日来られた患者さんは外耳道ガンでした。外耳道ガンは珍しい病気なので発見が遅れることが少なくなく、外耳炎を合併しているもあります。もちろん放置していれば死に至ることになります。ガンは早期発見と早期治療が必要です。外耳炎が治りにくい場合には専門医にかかって下さい。